教授挨拶

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アミロイドーシス病態解析学の新たな旅立ち
                アミロイドーシス病態解析学分野教授 安東 由喜雄

アミロイドーシスはアルツハイマー病を筆頭にこれまで37種類の原因蛋白質が発見され、大きな疾患単位になってきた。近年の研究の進歩により様々な治療法が誕生してきているが、いまだに根治療法はなく21世紀に解決されなければならない重要な難病の一つである。
本疾患は老化と深く関連して起こることも重要で、健康長寿が時代のキーワードになっている中で現代人にとってその克服は急務である。
この度、わが国で初めて「アミロイドーシス」という名を組み込んだ新たな研究分野が誕生した。現在はまだ、教授1、助教1、秘書1の小さな教室であるが、松下助教、渡邊秘書と精鋭がそろい、新たな船出をした。原因蛋白質の解析手法である「コンパス」も、将来のゴールを示す「海図」もしっかり整っており、あとはやるだけとなっている。仲間を増やしながら、ゴールに向かって邁進していきたい。
 アミロイドーシスは、アミロイド現蛋白質は何かという「犯人」はわかっているが、何故どのようにアミロイドが作られ、どのように臓器障害が起こるのかといった、「犯行」の手口が未だにわからない疾患の一つである。熊本大学のアミロイドーシスグループと連携を取りながら、「犯行の手口」を明らかにし根治療法を確立していきたいと願っている。

       ハウステンボスを横に持ち運河と山に囲まれた長崎国際大学キャンパスにて